ゼミ指導体験記:司法試験合格者の方から

個別指導体験記

今回は、2022年の司法試験に一発で合格された、大学時代のゼミ生の指導体験記を掲載しようと思います。

この方は、最初に答案を見た時に、とても文章力が高いと思う一方で、法律論が少し弱いなという印象を受けました。なので、ハマった時の答案の出来は凄まじく、逆にはまらなかった時のグダグダ感も凄まじかったです(笑)

ただ、徐々に答案のクオリティが底上げされ、安定して良い答案を書けるようになったので、短答式さえ通れば合格できると思っていたのですが、思った通りでしたね!

この方の略歴は以下のとおりです。

  • 早稲田ロースクール既習 修了
  • 2022年司法試験合格(400番台)(一回目)

指導体験記

1 受講歴

大学3年生の冬頃からゼミの受講を始めました。友人の勧めと、先輩方からの評判の良さが決め手でした。ロースクールに入学してからも指導を続けてくださり、約3年もの間ご指導いただきました。

卒業後は、具体的には、事例研究行政法ゼミをしてくださり、また、個人的にも答案を添削していただきました。行政法は苦手だったので、非常に助かりました。

2 指導を受けてよかった点

泉谷先生のゼミでは、ゼミ前に答案を提出し、添削済答案を見ながら、ゼミの時間にどのように考えたか、なぜそう思うのか、ということをソクラテス方式で聞かれながら、ゼミ内で議論を重ね、答案の講評も踏まえながら解説してくださる、というものでした。ゼミには様々な学年の人たちが集まっており、発言も様々なものがありましたが、先生は否定することなく学生の意見を尊重し、また、法律論等が間違っていても優しく誘導してくださいました。そのため、ゼミ生は怖がることなく自分の意見を自由に発言することができました。そのおかげで、他のゼミ生の素直な意見を聞くことができ、自分ならどう考えるか、そう考えるならどうやって文章化するか、どの考慮要素として使うかなどを考える機会が多くありました。

私は、学部の同期に優秀な人が多く、周りの人たちが予備試験に合格していく中、なかなか思うような結果を出すことができず、自信が持てない期間が続きました。しかし、泉谷先生のゼミに出て、答案を添削していただくようになってから、自分では気づいていなかった、文章能力の高さという長所を見つけてくださいました。そこから、少しずつ自分の答案に自信が持てるようになりました。

泉谷先生は、良い点はすばらしい!と思いっきり褒めてくださいます。五重丸くらいの丸がついて返ってくることもあります(笑)これがすごく自信に繋がりました。他方で、全然書けていないときは、怒る、貶すということはなく、こういう点がよくなかった、だからこうした方がいいよ、という、良くない理由から次に向けたアドバイスまでしっかり教えてくださり、自分がこれからどういう勉強をしたらいいのか、次に起案するときに何に気を付ければよいのかを明確にしてくださいました。

また、生徒のことを第一に考えてくださり、一人ひとりをしっかり見て、その性格を踏まえた指導をしてくださいました。時に厳しく、時に優しく指導してくださったので、勉強面はもちろん、精神面もたくさん支えていただきました。

冒頭でも述べたように、元々能力自体はとても高いものを持っていたのですが、インプット面での不安がありました。なので、短答式にも不安がありましたが、最終的には良い順位で合格されたということで、相当努力されたのだと思います。

能力が高いだけでは合格できない。合格に見合う努力をしないといけない。それを改めて教えてくれた方です。

余談ですが、こうやって色々な方の指導体験記を読ませていただくと、皆さんの私への評価として「学生の意見を否定しない」ということを書いてくださります。

私としては、学生であれ、他人の意見を頭ごなしに否定するのは好きではないので、自然とやっていたことでしたが、それが皆さんにとってはとても良かったようで、皆さんに自分の良さを気づかせてもらえた気がして嬉しいですね。

この記事を書いた人
ナオ

平成25年度の予備試験に合格。平成26年度の司法試験に合格。平成28年に弁護士登録。

都内で弁護士として実務に携わりながら、某大学法学部で司法試験、予備試験志望の学生のゼミで指導員をするとともに、司法試験予備校の論文答案添削など、司法試験の受験指導に積極的に取り組むサッカー大好き弁護士です。

個別受験指導もしています。

Twitter(https://twitter.com/nao_izumiya)

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