今回は、令和4年に予備試験に合格した方の指導体験記です。
この方も、大学のゼミ時代からの受講生なのですが、非常に努力家で、ロー入試も、4年生初期の段階では若干厳しいかと思われていた、第一志望のロースクールにしっかりと合格するという、結果で語る方です。
今回も予備試験合格という結果でご自身の努力を語ってくれました!
指導体験記
1 略歴
法学部に4年間通った後、ロースクールの既修者コースに進学し、ロー3年生の時に予備試験に合格しました。
受験回数は3回です。元々予備試験へのモチベーションは低い方でしたが、翌年の司法試験への助走として(今年は)力を入れて取り組んだところ、見事合格することができました。
2 泉谷からの指導歴・指導内容
学部時代にゼミを受講し、答案添削もしてもらっていました。ローに入ってからも答案添削をしてもらっていました。
3 泉谷の指導内容の感想
私が自分の中で成長を感じたのは、ローに入学してからでした。しかし、その根底にあったのは、泉谷ゼミで学んだ基礎があったのではないかと思います。
泉谷ゼミでは、ソクラテスメソッドで進行するため、事案をしっかりと考える必要がありました。また、緊張感もありました。
あてはめについて「なんで?」「どうして?」と追及してくる先生を、納得させるだけの説明力や表現力が試され、鍛えられたと思います。先生の問いに対しては、どこかの本から拾ってきた他人の言葉を継ぎ接ぎしても太刀打ちできず、自分の言葉で説明する必要がありました。そして、この経験は、ローの授業はもちろん、答案を書く際にもとても有益だったと思います。
答案添削でも、紙面から、まるで生身でソクラテスを受けているような鋭いコメントが飛んでくるので、これを反省点としました。先生のコメントは、評価すべきところは評価し、だめなところは徹底的に指摘してくださったので、自分の課題を見つけるのに有益でした。
4 今回の予備合格に、泉谷の指導が活きた点
予備試験の山場は論文だと思いますが、泉谷先生の指導で培った自分の言葉で説明する力は、この論文式試験でも大いに役立ったと思います。この力は、あてはめという形で答案に表面化することはもちろんですが、他の場所でも活きてくると思います。日頃の勉強で判例や学説を理解するときに、自分の言葉に変換しているか否かでその理解度は大きく変わるはずだからです。
私は、ローに進学してから、弁護士や合格者に答案を見てもらう機会が激減しました。そんな中、個別指導で泉谷先生に答案を添削していただけたのはよかったと思います。私は、基本的に自主ゼミで勉強をしていましたが、合格者(弁護士)にも答案をチェックしてもらうことで、自分の答案の問題点や正確性を改めて確認することができました。
泉谷先生の指導が口述にも役立ったことは言うまでもないと思います。口述試験でのやりとりは、泉谷ゼミのソクラテスを経験した私にとって恐れるに足りない存在でした。
5 雑感
ゼミや個別指導はとても有益な側面がある一方で、依存しすぎると目的が埋没してしまい、見失うおそれがあるので、「何のために(目的)、個別指導を使うのか(手段)」は、自分の中で常に明確にしておくとよいと思います。
指導内容は当然参考にすべきですが、それを信じ込みすぎるのもよくないです。「先生はこう言うけど本当に正しいの?」という姿勢で、自分で調べたり考えてみたりすることも大事だと思います。
泉谷先生は、時には厳しい指導もありましたが、「なにをこの!」と見返そうという気持ちをもって、意欲的にゼミに参加することが大事だと思いました。ゼミに出席しているだけでは自分の言葉で説明する力は養われないので、自分で考えて、発言し、実際に説明することにこそゼミの意味があったのだとと思います。
最後に
この方の言っている、「自分の言葉で説明する」ということは、とても大事です。
教科書等に載っているものを、自分の言葉で説明できるかというのは、理解をテストする重要な物差しになります。
また、当てはめにおいても、自分の言葉で事案を分析することにより、説得力が増します。
私は、この方の指導体験記の「口述試験でのやりとりは、泉谷ゼミのソクラテスを経験した私にとって恐れるに足りない存在でした。」という部分がとても好きです(笑)
私の個別指導を受講されている方であればわかると思いますが、答案上でも指導中でも、「なぜ?」「この結論に至る理由は?」等、その人の思考過程を明確にするようにしています。
なぜなら、それが試験では評価されるからです。この方も、そのような指導(質疑応答)が役に立ったと仰ってくれており、非常に嬉しく思いました。
なお、この方の詳細な勉強方法については、「資格のこもり部」(運営者Tiwtterアカウント→りこ|司法試験予備試験 様)で紹介されていますので、興味のある方は参考にしてみてください!
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