司法試験予備校を使うメリットについて

司法試験の勉強法

最近、学生から「司法試験予備校を使うべきですか?」という質問を受けることがありますが、私は「司法試験予備校に通うお金があるのであれば通った方が良い。」と答えています。

なぜならば、司法試験・予備試験に合格する上において、独学よりも予備校に通う方が圧倒的に有利だと考えているからです。

私自身も伊藤塾を利用していたので、予備校のメリットについてはある程度理解しているつもりです。そこで今回は、「予備校使うメリット」について、ご紹介します。

なお、私自身が伊藤塾に通っていたので、伊藤塾での講座および聞いた話に基づいて紹介していきますので、他の予備校では違う事情があるかもしれませんが、その点はご了承ください。

また、本記事は、あくまでも予備校の有効性について紹介したものであって、特定の予備校の受講を勧めているわけでないので、その点も併せてご了承ください。

司法試験予備校の基礎講座の有効性

独学で勉強している場合、どこが重要でどこが重要でないかということは、自分ではなかなか判断しにくいと思います。

予備校の基礎講座では、重要性の高低をしっかりと示してくれ、インプットの際の優先度がわかるため、どこから手を付ければいいのかがわかり、独学の人が抱える「どこから手を付けたらいいのか」という問題を解決することが出来ます。

また、予備校にもよると思いますが、基礎講座で使うテキストには、司法試験・予備試験の合格に必要な知識に絞って掲載されていますので、プラスアルファで判例百選をやれば、必要以上に手を広げることなく、知識面で問題はないレベルにはなります。

さらに、初学者が、基本書や予備校が出版している予備校本を頭から読んで理解するのは、非常に難しいものです。

この点、予備校の基礎講座は、かなり丁寧に説明してくれるので、初学者が法律の勉強をはじめるという面では効果的です。

特に私のような非法学部の人にとって、法律の勉強をするということは、ハードルが高いので、一から丁寧に説明してくれるのは、とてもありがたかったです。

以上からわかるのが、基礎講座の有効性というのは、

  • 習得すべき知識の優先度がわかる
  • 必要以上に手を広げなくて済む
  • 初学者にとっても一からわかりやすく説明してくれる

などの点にあると考えています。

司法試験予備校の演習講座の有効性について

私自身は、あまり演習講座を真面目に受講していたわけではないのですが、その中でも有効性を感じる点はありました。

ある程度インプットが進んで、いざ論文答案を書こうと思っても、何をどう書いていいのかわからない人が多いのですが、演習講座ではこの部分のイメージを持つことができ、それによってインプットにも好影響が出てきます。

司法試験の論文答案を書けない理由というのは、司法試験・予備試験の答案というものがどういったものかわからないという点にありますが、多くの予備校の演習講座で使われるテキストには具体的な問題と、「参考答案」や「答案例」(以下「参考答案等」といいます)というものがついていますので、どのようなものを書けばいいのかがある程度わかります。

また、参考答案等の中には、自分が学んできた知識が登場しますので、「自分が学んできた知識はこうやって使うのか」ということがわかり、インプットの際にも、「論文でどう書くべきか」ということを意識しながら勉強できるようになると思います。

また、演習講座では、講師の方が、問題へのアプローチの仕方等、様々なコメントをしてくれますので、それによって答案のクオリティアップに繋げることができます。

つまり、初学者に「具体的問題を通じて、司法試験・予備試験の答案とはどのようなものなのかを具体的に示してくれ、かつ答案のクオリティアップのポイントを示してくれる」点が、演習講座の有効性の一つでしょう。

予備校の選び方について

今まで、予備校の有効性について書いてきましたが、今予備校に通っていない人からすると、「どこの予備校がいいの?」という疑問がわくと思います。

今は、私が受験生の時と比べて予備校の数も増え、受験生としては選択の幅が広がったという利点がある一方で、選択肢が多くて迷ってしまうという悩みもあると思います。

私自身は、伊藤塾に通って合格しましたし、内容もとても充実していたので、伊藤塾は個人的に評価が高いのですが、他の予備校の指導内容についてはわかりませんのでなかなか比較が難しいところがあります。

この点、予備校の選び方に関しては、Twitterでも情報発信をされている、えまさん(@comoli_ve)の書かれた『司法試験予備試験 予備校 比較【申込特典あり】通信講座8校の受講生レビュー』では、とても丁寧かつ細かく予備校の比較がされていますので、是非とも参考にしてみてください。

最後に

予備校は、司法試験や予備試験の勉強を効率的にしてくれるものですが、必須のものでもありません。

独学であったり、ロースクール経由で司法試験に合格した方々も多くいると思います(もちろん司法試験予備校を活用しているロースクール生も多くいます)。

結局は、予備校も合格の手段の一つにすぎませんので、自分に合ったスタイルで勉強していってください。

この記事を書いた人
ナオ

平成25年度の予備試験に合格。平成26年度の司法試験に合格。平成28年に弁護士登録。

都内で弁護士として実務に携わりながら、某大学法学部で司法試験、予備試験志望の学生のゼミで指導員をするとともに、司法試験予備校の論文答案添削など、司法試験の受験指導に積極的に取り組むサッカー大好き弁護士です。

個別受験指導もしています。

Twitter(https://twitter.com/nao_izumiya)

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