2022年の司法試験に合格するために

司法試験の勉強法

先日、司法試験の発表がありました。まずは合格された方々、本当におめでとうございます。これからの修習生活等、精一杯楽しんでくださいね。

さて、今回テーマとしたいのは、今年惜しくも不合格だった方や来年1回目の司法試験を受験する皆様に向けて、経験談を交えながら、どうすれば来年の司法試験に合格できるのかについて、色々と書こうと思います。

私が合格するまで

まず少しだけ自分語りをさせてもらいますので、「合格のための方法だけ知りたい」という方は、次の見出しまでスクロールしちゃってください。

私は、初受験が平成23年でした。23年は短答が208点で、2点足りずに不合格となりました。そこで、私は、全科目(当時は7科目)の過去問を買ってきて、徹底的に、過去問を解きまくりました。

また、論文に関しては、同じローの同期で、元々一緒に勉強してきた優秀な2人を誘い、3人でゼミを組んで、答案を書きまくり、互いの答案を徹底的に叩き合うというハードなゼミをしていました。

この3人の中で約束していたのは「平成24年、3人で一緒に法務省に発表を見に行って、誰か受かっていようが、絶対に3人で飲みに行く。」というものでした。

そして、当日、2人は合格し、私は不合格でした。

結果的には私一人だけ不合格でした。とても悔しかったですが、それでも2人の合格は嬉しかったので、その悔しさを押し殺して、笑顔で、3人で飲みに行きました。

私は、人生で一番悔しい思いをしました。しかし、それとともに、「いつも一緒に答案を書いていて、じぶんと大して変わらない答案を書いていた2人でも受かるなら自分も受かるはず。」と思いました。ここが大きな分岐点でした。

即ち、それまでの私は、心のどこかで「司法試験の合格なんて雲の上」という思いがありました。しかし、2人の合格によって、「司法試験の合格は現実的な目標」に変わったのです。

その後、2人に答案を見てもらったときに、「泉谷さん、ここ判例ありますよ。何で判例で書かなかったんですか?泉谷さん、多分インプット不足ですよ。ちゃんとインプットすれば、受かりますよ。」と言われました。日頃から私の答案を見続けてきてくれた2人からのアドバイスは、私の自己分析に大きく非常に有用でした。(ちなみに、総合成績は2300位くらいでした、短答は4200位くらいで、論文は2000位くらいでした。)

そこから私は、自分のベースのテキストと百選を何回も読み込み、それとともに、答案を書くことについては、ペースは落としたものの、継続していました。その結果、平成25年の予備試験に無事合格することができました。

そして、翌年の平成26年の司法試験に合格することができました。(短答は1500位くらいで、論文が800位、最終順位が830位でした。公法が良くて、上位6%くらいでした。)

司法試験に対する姿勢

以上が、私の合格までです。読んでもらえばわかると思いますが、大きなターニングポイントは平成24年に、一緒に切磋琢磨していた友人2人が合格したことです。ここで、私の司法試験に対する姿勢が大きく変わりました。

司法試験・予備試験に何度もチャレンジしている方に見られる傾向としてあるのが、「落ちる癖がついてしまっている」ということがあると思います。

つまり、平成24年以前の私のように、心のどこかで「司法試験合格は雲の上」という思いがあるのではないでしょうか。

また、来年受験予定の現役ロー生の中にも「どうせ自分は受からないだろう」と心のどこかで思っている学生もいるのではないでしょうか。

恐らく、その状態では、合格はなかなか難しいと思います。

司法試験に対する姿勢として、「勝算のある試験」という姿勢にならなければ、日頃の勉強にも影響が生じてしまいます。つまり、「勝算がある試験」だからこそ、日々「本気」で頑張れるのです。

雲の上という存在に対して、「本気」に努力することはできません。

なので、もし「自分はそういった姿勢かもしれない」という方がいたら、まずは、その姿勢から修正しましょう。

自己分析の重要性

私には、幸運にも、日頃の私の答案を見ている友人2人から、再現答案を分析してもらえました。そして、知識不足であるという弱点を見つけてもらったのです。これも、大きなターニングポイントです。

落ち続けている人に見られる傾向として、人に答案を見られたくない、厳しいことを言われたくない、といったものがあります。

しかし、自分の答案に内在している問題は、自分では気づけません。

また、適切な自己分析に当たっては、時として。自分にとって耳が痛い意見にも、耳を傾ける必要があります。

もし、なかなか合格できない、または、来年の司法試験を受けるにあたって、あまり人に答案を見てもらったことがないという方は、「信頼できる」人に、答案を見てもらったり、日頃の勉強内容について意見をもらったりしてみてください。それが、適切な自己分析に繋がります。

最後に

司法試験の受験は、自分自身で選んだ道です。受験生である以上、合格以外にハッピーエンドはありません。また、不合格のときの責任は、全て自分にあります。

もちろん、受験生という立場を捨てて、別の道を歩くということも、全く問題ありません。司法試験の合格だけが人生ではありません。

ただ、もし別の道を歩き出す、つまり司法試験を諦める時、その理由を自分以外に求めることはお勧めしません。

例えば、家庭の経済状況が良くないから諦めるとした場合、それは「自分としては続けたいが、経済状況が悪いから、仕方なく身を引く」ということを意味すると思いますが、本当に続けたいのであれば、仕事をしながらでも続ければいいだけの話です。

親なり誰なり他人のせいにして司法試験をやめてしまって後悔する人を見てきました。

司法試験は、たしかに難しい試験ですが、自分に真摯に向き合い、適切な自己分析をして、必要十分な努力をすれば、今の司法試験は必ず合格できます。

残念ならが今回不合格になった方にとって今はとても辛く、大変な時期だと思います。

でもまだ諦めていないのであれば、来年合格する可能性は当然あります。

司法試験に合格できるかどうかを決めるのは、最後は自分自身です。

司法試験に合格すると決めたのであれば、現実から目を逸らさず、しんどくても前を向いて頑張っていくことしかりません。

来年の司法試験合格のためにアドバイスが欲しい方などがいれば、私でよければ相談に乗りますのでTwitterなどでご連絡ください。

この記事を書いた人
ナオ

平成25年度の予備試験に合格。平成26年度の司法試験に合格。平成28年に弁護士登録。

都内で弁護士として実務に携わりながら、某大学法学部で司法試験、予備試験志望の学生のゼミで指導員をするとともに、司法試験予備校の論文答案添削など、司法試験の受験指導に積極的に取り組むサッカー大好き弁護士です。

個別受験指導もしています。

Twitter(https://twitter.com/nao_izumiya)

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