司法試験論文式の時間配分

司法試験・予備試験
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論文式試験において、時間が足りないという話をよく聞きます。

特に予備試験レベルの問題となると、途中答案の連続という受験生もおり、時間が足りないという悩みを持つ受験生は意外と多いのではないでしょうか。

時間が足りない原因は?

時間が足りないという人は、まずその原因を探る必要があります。

書くのが遅い人は書くスピードを上げる必要があります。書くスピードを上げるには、時間を決めてたくさんの答案を書く必要があります。ただ、書くのが遅い原因として、書き始めて筆が止まってしまうという人は、違った原因があります。

筆が止まる人はどちらかというと、書くスピード自体に問題があるのではなく、答案構成がしっかりと出来ていないことに原因があると思います。

答案構成がしっかりできていないので、何を書いたらいいのかがわからなくなってしまい、筆が止まってしまうのだと思います。こういった人は、せめて自分がどこで何を書けばいいかわかる位の答案構成をしてから、答案を書くようにしましょう。

考え過ぎには要注意

私が話を聞いている限りで一番時間が足りない原因として多いのは、考え過ぎてしまい時間が足りなくなってしまうというものです。

まず、前提として、基本的な論点はノータイムで書ける(即ち考えて書いているのでは遅い)必要があります。

なので、基本的な論点からの出題の場合には、即座に書くべき論点を把握し、論証していく必要があります。ここは準備の段階の問題なので、しっかり準備しましょう。ここは準備しているか否かで大きく差が出るところだと思います。

自分のパターンを持っておこう

逆に、自分がわからない問題が出た場合に備えて、ある程度そういったケースの処理手順を決めておきましょう。

例えば民事系であれば、原則修正パターンで書くのか、結論の妥当性を検討した上で、結論が不当であるとして修正の必要性・許容性という処理をするのか、はたまた原理原則・趣旨から考えて一定の規範を定立するという処理もあります。

こういった自分の中での処理手順としての選択肢をどれだけ持っているのか、その問題でどの手段を採るのが良いのかをいち早く把握することが重要でしょう。

また、考え過ぎないということが重要です。

まず、一枚を何分で書けるのかを把握した上で、自分が答案構成に何分かけられるのかを逆算し、その時間が過ぎたら強制的に書き始めることも重要です。

もっとも、普段の答案作成の時にしっかりと時間を区切って答案を作成してきた人とそうでない人で大きな差が出てしまうこと自体は否めません。

だからといって、自分の弱点がわかっているにもかかわらず、それを放置して、残りの期間を過ごすのは余りにももったいないです。

少しでも、時間不足という弱点を克服できるよう、上記の点を意識して、可能な限り途中答案を減らして一歩でも合格に近づきましょう!

この記事を書いた人
ナオ

平成25年度の予備試験に合格。平成26年度の司法試験に合格。平成28年に弁護士登録。

都内で弁護士として実務に携わりながら、某大学法学部で司法試験、予備試験志望の学生のゼミで指導員をするとともに、司法試験予備校の論文答案添削など、司法試験の受験指導に積極的に取り組むサッカー大好き弁護士です。

個別受験指導もしています。

Twitter(https://twitter.com/nao_izumiya)

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