口述対策については、去年に投稿した記事『口述試験対策』があるので、転載しておきます。
口述試験とは、質疑応答という形で考査委員からの問いに自分なりの考えや知識を答えるというものです。
そういった意味では、論文式試験が論文という形で自分なりの考えや知識を採点者に伝えることとそれほど変わるところはなく、質疑応答という形か、論文という形かが異なるだけなので、求められていることはそれほど変わらないともいえます。
他方で、落ちる人の方が少ないという点や、考査委員の許可なく六法を参照できないという点では異なります。前者については、プレッシャーが相当あると思いますし、後者については、ある程度六法の内容を把握しておく必要があるでしょう。
また、口述試験は、考査委員とのコミュニケーションをとりながら進んでいきますので、考査委員としっかりコミュニケーションを取ることが求められます。
考査委員は自分が間違った方向に進もうとすると、正しい方向(考査委員が求めていること)に誘導してくれます。その誘導に上手く乗らないと、考査委員としても困ってしまいますし、コミュニケーションも円滑に取れなくなってしまいます。
なので、考査委員の誘導にしっかりと乗るということが重要でしょう。
私自身の経験から申し上げれば、当日はかなりのプレッシャーで緊張することもあるかと思います。
また、質疑応答なので、相手が聞いていることをしっかりと聞かないといけませんが、それに対する回答も考えながら聞かないといけませんので、緊張から知識がポンッと飛んでしまうことも多々あります。
個人的に一番大事なのは、わからないことはわからないという勇気と、自分の考えが間違っていたと感じたら撤回して最初から言い直す素直さや謙虚さが重要だと思います。
私自身何度も「撤回して最初からお話しさせて頂いてもよろしいでしょうか」と言ったものです(笑)それでも受かりましたから、大丈夫だと思います。
今までが転載部分ですね。もう少し具体的な話をすれば、民事に関しては要件事実と手続ですね。
刑事に関しては刑法の実体的な部分も問われるので刑法を簡単に復習することは必要かなと(あくまでも簡単にです)。
また、刑事に関しては、過去問を見ても、毎年のように手続き的なことが問われているので、刑訴の全体像を俯瞰するようなマクロ的視点の勉強法と、それぞれの手続きの流れやその内容といったミクロ的な勉強の双方が求められると思います。
残り時間に限りがあるので、ある程度、自分の勉強の進み具合に応じて優先順位をつけてつぶしていくという感じですかね。
ここ数年は執行・保全についても出題があるので、最低限の知識は持って臨むようにしましょう。
最後に
結局のところ、口述試験というのは「法律という共通言語を使ってコミュニケーションが取れるか」という試験です。そう考えると、コミュニケーション能力(考査委員と円滑な会話ができるか)ということがとても重要になってきます。
なので、あまり自分の考えに固執しないで、考査委員の誘導にうまく乗りながら、円滑なコミュニケーションをとるように意識しましょう。
また、口述試験は、結構プレッシャーがかかる試験で、当日は緊張すると思いますので、ある程度緊張するものだと割り切って、試験に臨んでください。
予備試験合格はすぐそこですが、最後まで油断しないで頑張ってきてください!
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