予備試験を受験された方へ

司法試験・予備試験
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先日行われた予備試験論文式試験を受験された方、まずは本当にお疲れさまでした。

司法試験に比べると日程は短いものの、この2日間は本当にフィジカルメンタル共に大変だったと思います。出来や合否はひとまず置いておいて、この2日間をやり切った自分を誇りに思ってください。

これは、司法試験でも同じことが言えますが、合否というのは、所詮結果論に過ぎないと思うのです。

所詮というと、少し言葉が過ぎるように思えますが、例えば、合格者が1000人だったとして、1000位の人と1001位の人の間に大きな実力差があるのかというと、実際はそんなことはありません。

恐らく1点程の差しかないはずです。とすれば、1000位の人と1001位の人の間にはほとんど実力差はないのです。どこかで少し違っただけで結果は逆転していた可能性もあります。だから、合否というのは結果論なのです。

もちろん、その合否という結果には大きな違いがあります。一方は次のステージに進み、他方は今のステージに残留するわけですから、その差は極めて大きいです。しかし、その結果の大きさに着目しすぎて、自分は落ちたから合格者に比べて格段に実力が落ちるんだと思ってしまうと、今度は合格者を神格化してしまい、合格というものが雲の上の存在になってしまいます。

その結果、合格するということは途方もないことなのではと自分で思いこんでしまい、努力があらぬ方向に行ってしまう可能性があります。

大事なのは、合格可能性圏内に入る勉強方法です。

もちろん、司法試験の順位で二桁等、高順位を狙いたい人は少し違った勉強方法があるでしょう。しかし、単に予備試験に合格したい、司法試験に合格したいというのであれば、合格可能性圏内に入る勉強をするべきです。

それは、知識を網羅的にインプットすること、それを本番で使えるようになること、事案を自分なりに検討し自分の言葉で説得的に論述出来ること、未知の問題が出たとしても、基本的な事項から考えて自分なりの思考を示せるか、結論の妥当性間でフォローで来ているか、この辺りを一定のレベルで実践できることでしょう。

今挙げたいくつかの事項について、今自分は何ができて、何ができないかということを把握されて、今後勉強されるとよいと思います。

また、口述の勉強を早い段階から始めたい人は、インプットとしては、民法・民訴、刑法・刑訴の勉強をしっかりとやって、また条文を素読して、どの条文がどのあたりにあるのかということを当たりをつけておくことが必要でしょう。

後は、誰かに頼んで、口述の練習をしてもらうと良いと思います。口述まで行くと、落ちれないプレッシャーが結構すごくて、頭が真っ白になるので、そうなった時でも、しっかりと知識を喚起出来るようにしておくために早いうちから勉強しておくことがベターでしょう。あと、民法と民訴法の勉強がある程度進んでいる方は、要件事実についても触れておくとよいと思います。

色々書きましたが、まずはしっかりと休息をとって、お体ご自愛下さい。

この記事を書いた人
ナオ

平成25年度の予備試験に合格。平成26年度の司法試験に合格。平成28年に弁護士登録。

都内で弁護士として実務に携わりながら、某大学法学部で司法試験、予備試験志望の学生のゼミで指導員をするとともに、司法試験予備校の論文答案添削など、司法試験の受験指導に積極的に取り組むサッカー大好き弁護士です。

個別受験指導もしています。

Twitter(https://twitter.com/nao_izumiya)

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