司法試験の成績表で敗因を分析する

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そろそろ、皆さんのお手元に司法試験の成績表が返ってきていることと思います。当然ですが、その成績表を参考に敗因分析をすることになると思います。

方向性を確認する

そこで、まず重要なのは、主観と結果が一致しているかということです。

実際に自分が出来なかったと思った科目が良かった、若しくは出来たと思ったけど点数がついてこなかったという場合、自分の主観、つまり「出来る・出来ない」と、試験委員の「良い・悪い」が一致していないことになります。

そうすると、自分にとっての成功答案と合格答案との間に齟齬が生じているので、自分の主観を変える必要があります。これは、中々大変な作業です。

まずは、自分の再現答案が出題趣旨に沿ったものなのかという作業が必要でしょう。更には、他人(合格者・実務家・教授等)に答案を見てもらって、自分の答案のどこがダメなのかを指摘してもらって、自分の「良い・悪い」と試験委員の「良い・悪い」を一致させる必要があるでしょう(矢印を正しい方向に向ける)。

これが上手く出来れば、後は、そこで掴んだイメージに向かって努力をすればいいだけ(矢印を伸ばしていけばいいだけ)です。

明らかな弱点を分析する

次に、特定の科目だけ極端に悪かったような場合、当然ですが、その科目についてのフォローが必要になってくると思います。

その際には、まず、自分がその科目に苦手意識があったのか否かを検討する必要があるでしょう。苦手意識がある場合、その原因は何なのかを探る必要があります。

例えば、単なる勉強不足なのか(おそらくこれが一番多いと思いますが)、勉強はしているのだけれど点数がついてこないのかといったことを特定する必要があります。

これを特定したら、その苦手科目から脱却するにはどうしたらいいのかを考えます。

勉強不足なのであれば勉強すればいいだけです。

勉強はしているけど点数がついてこないという人はもしかしたらアウトプット不足かもしれませんので、答案を書く機会を増やして、他人に見てもらうことを繰り返すという作業が必要なのかもしれません。

また、特定の科目だけ悪かったからといって、他の科目の勉強を疎かにしてはいけません。

勉強しなければ実力は確実に落ちていきます。今年の実力をしっかりと維持してこそ、来年も同じような結果になる可能性が高いわけですから、良かった科目の勉強も、その実力を維持する程度にはしておく必要があるでしょう。

成績表は、自分のどこに問題があるのかを把握するには最適なツールです。

一番いいのは、合格者等に再現答案と成績表を見てもらいながらアドバイスを受けられることだと思います。

単に、何番だったとか何が良くて何が悪かったというところにとどまらず、徹底的に自己分析をして、来年同じ失敗をしないようにしましょう。

この記事を書いた人
ナオ

平成25年度の予備試験に合格。平成26年度の司法試験に合格。平成28年に弁護士登録。

都内で弁護士として実務に携わりながら、某大学法学部で司法試験、予備試験志望の学生のゼミで指導員をするとともに、司法試験予備校の論文答案添削など、司法試験の受験指導に積極的に取り組むサッカー大好き弁護士です。

個別受験指導もしています。

Twitter(https://twitter.com/nao_izumiya)

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