今後の過ごし方(予備試験を受験された方)。

司法試験・予備試験
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こんにちは。ナオです。昨日は司法試験を受験された方の今後の過ごし方について投稿させて頂きましたが、今日は予備試験を受験された方の今後の過ごし方について書かせて頂こうと思います。

まず、短答式試験、本当にお疲れさまでした。直前期の頑張りも含め、かなり大変だったと思います。なので、まずはしっかりと頭と体を休めることから始めましょう。ただ、短答式試験に合格していた場合には、論文式試験がありますので、司法試験受験生と同じように休んでいてはいけません。

また、ロースクールとの併願も考えている受験生も多いと思いますので、以下、状況に合わせて今後の過ごし方を示したいと思います。かなりの長文になりますが、ご了承ください。

1 予備試験一本の受験生の方

予備試験一本の方は、まず、司法試験予備校の解答速報で自分が何点程度取れているか必ず確認しましょう。その上で、去年の合格推定点前後であれば、

すぐに勉強を再開しましょう。今年の短答式試験の合格発表は6月15日で、論文式は7月16日と17日です。そうすると、自分が短答式試験に合格しているのを確認してから勉強を始めたのでは1か月程度しか残されていないことになり、十分な対策ができません。なので、少しでも早く論文の勉強に取り掛かるべきです。だからこそ、早く自分の点数を知ることが重要なのです。

短答と違い、論文の場合は論点を抽出し、その論点について論証し、当てはめをしなければなりませんので、まずは知識を論文で使えるようにしていかなければなりません。

また、短答式の勉強に力を入れすぎて論文の勉強をあまりしてこなかった方は、論文を書くということにも慣れなければなりません。そういった意味では、インプットとアウトプット両方からアプローチしていく必要があります。

もっとも、予備校の解答速報が出るのは早くとも今週の末辺りですので、そこから論文までは1か月半程度しかありませんので、ともかく死ぬ気で勉強しなければなりません。

皆さんが今年論文式試験で戦うのは、去年論文がダメだった人が多いです。その人達は去年短答式を突破しているので、論文に力を注いできます。

ですので、今年初めて短答式に合格された方は、去年ダメだった人達と同等にやり合うためにも、それなりの準備をしなければ太刀打ちできません。なので、ともかく残された時間を無駄にしないように一生懸命頑張ってください。

2 ロースクールと併願を考えている方

(1)ロースクールとの併願を考えている方は、第1回目の適性試験が6月4日にありますので、まず適性試験の勉強をしなければなりません。以前もお話ししたかもしれませんが、適性試験は勉強しなくても点数を取れる人は取れますが、そうでない人はやはりそれなりの時間をかけて対策する必要があります。

私自身の経験から言いますと、私は、日弁連の適性試験だと2部のような問題が苦手で、逆に読解問題等は得意だったのですが、2部のような問題は、苦手な人はある程度対策をしないと安定して得点を取ることができないので、対策が必要です。

なので、現時点で自分が適性試験に向いているかどうか、どこが得意でどこが苦手かということを理解していない受験生は、残念ながら遅きに失したと言わざるを得ません。ただ、まだ時間はありますので、まずは一度解いてみることが重要でしょう。

(2)ロースクールとの併願を考えられており、かつ、今年の短答式試験の合格推定点に近い点数を取った方は、適性試験の勉強と論文の勉強を同時に行うことが必要となります。

もっとも、適性試験の方が直近なので、適性試験が苦手な方は適性試験を優先してもよいと思います。これは予備試験の論文式試験の合格率を考えても、適性試験に力を入れた方が、今年だけを考えた場合、良い結果が出やすいと考えることもできるので、適性試験の勉強に比重を置いて、適性試験が終わったら、論文式に向けて全力で勉強するというのが良いと思われます。

また、適性試験は第1回と第2回があり、第2回まで受験しようと考えている方は、そこまで適性試験と論文式試験の両方の対策をしなければなりません。そうすると、どっちつかずになってしまい、共倒れしてしまうリスクがあります。ここに、ロースクールとの併願を考えている方の難しさがあります。

そこで、自分の中で、ロースクールの合格と予備試験の合格のいずれを優先するのかということをある程度決めておく必要があります。

未修・既修で適性試験の比重は変わってきますが、いずれにせよロースクールの合格を目指すのであれば、適性試験の点数が言いに越したことはありません。他方で、適性試験の対策ばかりしていると、仮に自分が短答に合格した時に、論文式試験の対策が十分にできません。

なので、勿論最後の最後まで両方の対策を一生懸命するということは重要ですが、最後には、自分がどちらを優先するのかを決めておかなければ共倒れしてしまいます。だからこそ、自分が最終的にどちらを優先するかを決めておかなければならないのです。

3 最後に

以上、長々と説明してきましたが、要するに、自分が今年一番目標としていることを達成するために精一杯の努力をしなければならないということです。

そして、自分の目標は自分で決めるのですから、自分が何を頑張ればいいかも自分で決めなければならないということです。予備試験一本の方もロースクールとの併願を考えられている方も、それぞれ違ったご苦労があると思いますが、目標達成のためには避けて通れない道です。

自分の目標を達成できるように、最後の最後まで一生懸命頑張ってください。長文・駄文失礼致しました。最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

この記事を書いた人
ナオ

平成25年度の予備試験に合格。平成26年度の司法試験に合格。平成28年に弁護士登録。

都内で弁護士として実務に携わりながら、某大学法学部で司法試験、予備試験志望の学生のゼミで指導員をするとともに、司法試験予備校の論文答案添削など、司法試験の受験指導に積極的に取り組むサッカー大好き弁護士です。

個別受験指導もしています。

Twitter(https://twitter.com/nao_izumiya)

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