司法試験合格のために常に意識しておきたいポイント

司法試験の勉強法

わたしは日頃から司法試験受験生の皆さんが勉強している姿を多く見ているのですが、なかなか結果を出せない人に共通する点があることに気づきました。

その共通点とは、「勉強のための勉強」になってしまっているということです。

ここにハマると、受験生生活が長引いてしまう傾向がありますので、少し詳しくお話しします。

司法試験合格のための勉強は「手段」

さて、司法試験受験生の皆さんが日々一生懸命法律の勉強をしているのは何のためでしょう。

言うまでもなく、司法試験に合格するためですよね。

このように考えると、日頃の勉強は、試験に合格する「ため」にやっているのですから、勉強は手段であり、目的は司法試験に合格することです。

当たり前過ぎるほど当たり前のことですが、まずここをしっかりと意識してほしいのです。

ただ、司法試験の勉強をしているうちに、手段だったはずの勉強が、「勉強しなければいけないから勉強する」というように、いつの間にか目的となってしまうことがあります。

「勉強しなければならない」と思うこと自体が悪いことだとは思いませんが、司法試験合格のための手段であることを忘れてしまうと、なかなか司法試験合格という結果にたどり着けなくなってしまうこともあります。

勉強のための勉強にならないためには?

だとすると、司法試験のための勉強が「勉強のための勉強」にならないためには、日頃どのようなポイントに気をつければいいのでしょうか。

大切なのは、勉強方法や何を勉強するかを決めるときに、「司法試験当日に現場で何をしなければならないか、何が求められているか」ということから逆算するということです。

これは、プロスポーツをイメージするとわかりやすいと思うのですが、練習はあくまでも試合に勝つために自分を高める手段であって、目的は試合に勝つことです。

そして、試合の目的は勝つことなのですから、試合を想定した練習を行います。

それと一緒で、勉強も、司法試験本番を想定してその内容を決める必要があります。

具体的な勉強方法の一例

それでは具体的にどのような勉強方針、勉強方法を採用するべきか、司法試験の短答式試験と論文式試験それぞれについてもう少し突っ込んで紹介したいと思います。

短答式試験では、主に条文知識と判例の知識が問われますので、これらについての正誤を、正確に判断できる程度の知識を習得する必要があります。

なので日頃の勉強方針としては、条文や判例を丁寧に読んで、知識として習得するというのが基本になります。

これを実現できるのであればどんな方法でもいいです。勉強は目的を達成するための手段なのですから、その方法は何通りあってもいいのです。

では、論文式試験ではどうでしょう。

論文式試験では、六法を使って、事案解決に必要な法的論点を抽出し、的確に事案を処理することが求められます。

なので日頃の勉強方針としては、六法が使えることを前提に、法的論点に気付け、それを正確に論述できるような勉強をする、ということになります。

また、事案を処理することも求められていますので、具体的な問題を通じて、事案を処理する訓練も必要となります。

前者については、論点を「正確に答案に表現できるか」が重要であり、後者については、「説得的な論述で自分なりの考えを示せるか」が重要となってきます。

方法は短答式と同様にどのような方法でも構いません。

大切なのは常に目的意識を持って勉強すること

繰り返しになりますが、毎日司法試験の勉強をしていると、時として何のために勉強しているのかを見失うことがあり、それが長期間にわたると、いつしか勉強することが目的となってしまいがちです。

そうならないためにも、常に目的意識を持って勉強することが大切で、目的を意識するのに有効なのが過去問の検討です。

過去問や出題趣旨、採点実感には、現場で何をするのか、何が求められているのかということがつまっています。

過去問に接するときには、漫然と検討するのではなく、そこで何が問われ、問に答えるためにどのような知識や能力が必要なのかを把握することにより、司法試験に合格するためには何をしなければいけないかを考え、それを実現できるよう勉強することに繋げる意識が大切です。

最後に

「勉強のための勉強」は、ときとして間違った方向に突き進んでしまうこともあり、せっかくの勉強が、司法試験合格との関係では無駄になってしまうおそれがあります。

皆さんの日頃の勉強が無駄になってしまうことは、何より残念なことです。

日頃の努力が報われる可能性を高めるためにも、勉強の方向は、司法試験合格に向いていなければなりません。

その目的さえ見失わなければ、具体的な勉強方法はどんなものでも構いません。司法試験合格という目的を達成できる手段であれば何でもいいのです。

ですので、自分のやっていることが、試験合格との関係で意味があるのか、目的と手段との関連性があるのかといったことを、数ヶ月に1度でもいいのでセルフチェックをすることが大事です。

自分で判断するのが難しいのであれば、合格者などに自分の勉強方法が司法試験合格の方を向いているのかをチェックしてもらうのもいいでしょう。

常に目的を意識しながら勉強を頑張ってください!

この記事を書いた人
ナオ

平成25年度の予備試験に合格。平成26年度の司法試験に合格。平成28年に弁護士登録。

都内で弁護士として実務に携わりながら、某大学法学部で司法試験、予備試験志望の学生のゼミで指導員をするとともに、司法試験予備校の論文答案添削など、司法試験の受験指導に積極的に取り組むサッカー大好き弁護士です。

個別受験指導もしています。

Twitter(https://twitter.com/nao_izumiya)

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